平成28年10月より、社会保険の加入条件が変わったことは知っていますか?
条件に当てはまる人は、パートさんでも加入しなければならないことになりました。
「今まで扶養に入っていて、夫の社会保険に加入していたのにどうして…?」と、不安な人もいますよね。
そこで、労務担当として働いている私が、『パートさんが加入する社会保険のメリットとデメリット』をわかりやすく解説します!
パートさんの社会保険加入条件とは?
まず知っておきたいのは、変更になった加入条件ですね。
自分に当てはまるかどうか確認してみてください。
- 常時500人を超える被保険者を使用する企業に勤めている
- 1週間の労働時間が20時間以上
- 雇用期間が1年以上見込まれる
- 月額賃金が8万8千円以上
- 学生ではない
どうでしょうか?上の5つの条件に当てはまる働き方をしている人は、今勤めている会社の社会保険に加入しなければならないのです。
「今まで夫の会社に任せきりだったから仕組みがわからない」とか「デメリットばかりならパート勤めを辞めたほうがいいのかしら?」と思う人は多いはずです。
上記の条件に当てはまった人は、ここからそのメリット・デメリットを確認していきましょう。
社会保険のメリット①保障が充実
まず、一番のメリットとなるのは、自分で社会保険に加入していれば色々な面で保障があることです。
例えば、あなたが出産のために産前産後休暇をとることになったとします。
生まれてくる赤ちゃんに期待は膨らむものの、これからかかる費用を考えると、「休んでしまって大丈夫かな?」と不安になってしまいますね。
しかし、じぶんで社会保険に加入していれば「出産手当金」という給料保障がもらえるのです。
給料の満額ではありませんが、その間は保険料も免除されるし、安心して産休をとれますよね。
もちろん旦那さんの保険に加入していた時と同じように、出産費用を補ってくれる「出産一時金」ももらえます。
次に、もしあなたがケガや病気をして仕事を長期間休まなけらばならなくなったときです。
突然のことで会社に迷惑をかけるばかりか、入院費用も考えると頭が痛くなってしまいますね。
でも、自分で社会保険に入っていれば「傷病手当金」がもらえるのです。
条件はありますが、当てはまれば出産手当金のように給料保障をもらえます。
このほかにも社会保険から保障されるものがありますが、それを正社員として働いている人と同じように受けることができます。
社会保険のメリット②もらえる年金が増える
将来、年金がもらえる歳になったときに、扶養として社会保険に加入しているより年金額が多くなります。
これは、報酬比例分の年金(厚生年金)と言われる部分を自分が払うことで上乗せされていくからです。
自分で払うといっても、社会保険は半分が会社負担ですから「会社が負担してくれた分、年金を増やしてあげますね」ってことです。
ただ、私としては今の年金制度を見る限りもらえるかどうかも不安だと思っているので、どの位増えるのかは想像できませんけどね…
初回保険加入のデメリット!手取額が減る
「じゃあデメリットは?」というと、実際問題手取り額は減りますね。
保障を充実させる分、お給料から保険料が引かれるため手取り額は減ります。
今まで予想を立ててしていた家計のやりくりを見直さなければなりませんね。
引かれる保険料は、もらっている給料額によって変わってきます。
自分の必要な額と手取り額を考えて働き方を調整しなければならないでしょう。
パートさんが社会保険に入るメリットとデメリット-まとめ-
- まず社会保険の加入条件を確認
- 社会保険に加入すると様々な保障が受けられる
- 将来もらえる年金が増える
- 手取り額は減ってしまう
社会保障が増えるのは喜ばしいことですが、社会保険料はホントに高いと思います。
私も給料明細を見て「こんなに引かれてる…」と、愕然とします。
メリットがあってもなくても、条件をみたした職場で働いている方は強制加入ですから、この機会に家計や働き方を見直してみてくださいね。