「パートなのに有給休暇ってもらえるの?」
まずはここから疑問を持つ人もいるかもしれません。
条件さえクリアしていれば、パートさんだって有給休暇をもらえる権利がちゃんとあるんですよ。
そこで今回は、労務担当として仕事をしている私が、パートさんの有給休暇制度についての疑問にお答えします!
これを読んでパートのあなたも有給をしっかり消化しましょう。
そもそも有給休暇ってどんな制度?
まずはじめに、有給休暇制度についてお話します。
有給休暇とは...
「一生懸命会社のために働いてくれてご苦労様!お給料はあげるからゆっくり休んで疲れを癒してね。」というものですね。
会社からのプチご褒美のようなものですかね(笑)
しかも、この制度は会社の決まり事ではなく労働基準法で定められているので、条件さえ満たしていれば誰でも請求することができるんです。
その条件もむずかしいものではなく...
「勤続期間が6か月以上で月の労働日の8割以上出勤していること」これだけです。
付与される日数は勤続期間に応じて変わってきますが、有給休暇を付与しないということは許されないんですよ。
パートさんの有給休暇はどのくらいもらえるの?
パートさんの場合、有給休暇をもらえる日数の計算方法がちょっとかわってきます。
正社員だと勤続期間で最低付与日数が決まっているのですが、パートさんの場合、週の労働日数と年間の労働日数、勤務期間に応じて比例的に変わりますよ。
例として、私の会社のパートさんの一人で計算してみますね。
1週間の労働日数 : 3日(週の労働時間15時間)
1年間の所定労働日数 : 165日
勤続年数 : 10年
この方は、年間11日の有給休暇がもらえることになります。
時給800円として、11日間有給休暇を取ると、年間4万4千円がもらえることになります。
大きな金額ですよね。
ちょっと贅沢な旅行にも行けちゃいます。
パートさんの有給休暇付与日数の表はこちらのサイトから見られますので、自分の働き方と照らし合わせてみてくださいね。
年次有給休暇の与え方(ジンジュール)
有給休暇はいつ消化すればいいの?
せっかくもらえた有給休暇も、使わないままじゃもったいありません。
有給休暇を使わないで繰り越しできるのは2年間なのです。
ですから、どんなにためておいても自動的に無くなってしまうので、計画的に利用することをおススメします。
私の会社では、急用ができて会社を休む時に利用する人が多いです。
でもこの取りかたをしていると、「いつ急用ができるかわからないからムダに使わないようにしなきゃ」と考えてしまって、結局使いきれない人が多いんです。
長期間休まなければならないような急用ができた人は、残しておいてよかったと思うかもしれませんが、なかなかそういう出来事はないと思います。
だからって、仕事が一番忙しい時期に「有給休暇を消化したいので休みます」とも言えないですよね。
会社は、有給休暇の申請をできるだけ希望に沿って取らせてあげなければなりません。
ただし、休まれると仕事に著しく影響が出る時期だと、申請を断れる権利があるのです。
なので、急用ができた場合の分として何日かキープをしておきながら、仕事の様子を見て皆に迷惑をかけない時期に計画的に使えるといいですね。
パートさんの有給休暇について-まとめ-
- まず有給休暇制度を理解する
- 自分の働き方でどのくらいの有給休暇がもらえるのかチェックする
- 仕事の様子を見ながら、計画的な有給休暇の取りかたを考える
私が働いている会社では、基本的に有給休暇の申請を断ることはありません。勤務年数に応じて付与し、各従業員に伝えていますよ。
ですが、会社によっては、有給休暇の申請を出しづらい雰囲気のところもあるようです。
それをなくそうと、有給休暇についての労働基準法も改正されようとしていますね。
有給休暇は労働者の権利ですから、上手に利用して身も心もリフレッシュしてくださいね。