長年勤めてきた会社、退職となると寂しいような、ほっとするような...
でも、離職することで収入がなくなってしまう人は、これからの生活に不安も残るでしょう。
そこで今回は、労務や経理を担当している私が「パートさんの退職金について」の疑問にお答えします。
パートさんは退職金をもらえるの?
そもそも退職金は、法律で支払いを定められているものではありません。
何年勤めていようが、会社に退職金制度が規定されていなかったら、会社に払う義務はないんです。
大手企業などに長年勤めていると相応の額がもらえるのでしょうが、中小企業や個人経営の会社は制度があったとしても額が少ないことが多いようです。
私の会社は中小企業で退職金制度はありますが、やめた途端に生活できなくなるほど額は少ないです(泣)
正社員でさえそんな状況ですから、パートさんに退職金は出ません。
パートさんに退職金制度がある会社って、あまりないみたいですね...
「長年勤めあげてきたのに…」とがっかりする人もいると思いますが、一度会社の退職金規定を確認してみてくださいね。
正社員からパートになった場合は?
最近、高年齢雇用の促進で、会社の定年に達してもパート契約で勤めていられるという会社も増えてきました。
ここで疑問になるのが、「退職金はパートで働いた期間分ももらえる?」「いつ受け取れるの?」ということですね。
私の会社を例にあげてみますね。
私の会社の退職金制度は、中小企業を対象とした共済金から支給されます。
これは、会社が各社員の退職金を毎月積み立てして退職時には共済金から積み立てた分が支払われるという仕組みです。
私の会社では入社半年後から加入し、定年の65歳まで積み立てをします。65歳になる、もしくはその前に退職する人は退職の時点で解約となります。
なので、65歳以降のパート契約は退職金の期間に含めていないです。
また、その時点で解約手続きをすみやかに行うので早ければ1か月ほどで振り込みがあるようです。
会社によって規定が違うので、これが必ず正しいとは言えません。
会社独自の支払い条件や支払い方法があると思うので、これも規定を確認したほうがいいですね。
パートだって退職金がほしい!!
長年勤めてきたら、パートさんだってそう思いますよね。正社員より労働時間は短くても、会社に尽くしてきたんですから。
そこで、もう一度確認してほしいのが就業規則です。
正社員の就業規則しかない場合、この就業規則はパートさんにも適用されますよ。
その場合、退職金規定も同じように適用されるので、会社が支払わないといっても請求できるし、会社も支払う義務を負うことになります。
こうなると、労働局に相談に行かなければならないし、円満退職とはいかなくなるのでお勧めしません。
私の会社はこんなトラブルを避けるため、パートさん用の就業規則があります。
なので、どんなに請求されても法に触れずにお断りできます。
ただ、パートタイム労働法の改正で、正社員と同等の仕事をしている場合には給料などの面でパートと正社員を差別してはいけないこととなりました。
これには退職金についての明確な規定はありませんが、改正がすすんでいけば、パートさんにも退職金がでるようになるかもしれませんね。
まとめ
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退職金がもらえるかどうかは会社の規定による
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退職金は正社員として働いた分しかもらえないことが多い
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パートさんは退職金が出ないことがほとんど。就業規則を確認。
定年まで何十年も勤めていた方の退職手続きをするのは寂しいものです。
その上、もらえる退職金もわかってしまうのでさらに切なくなります。
私が退職するころには、もっともらえるように変更にならないかな~と願うばかりです…