ひと昔前は『旦那さんが働いて奥さんが家庭を守る』という世帯はたいへん多かったのですが、現在はそういった考えはだいぶ崩れてきました。
そして、『夫婦共働き』という世帯がとても増えてきましたね。
そうすると『家計を夫婦で別にするほうがいいのか』、もしくは『一緒にするほうがいいのか』といったなかなか悩ましい問題が出てきます。
そこで今回は、家計に関するアドバイスに携わってきた経験から、「家計を夫婦で別にした場合のメリットとデメリットについて」お伝えしていきたいと思います。
家計を夫婦別にするメリット!
家計を別にするということは、『自分が得た収入に関して管理が行き届く』ということですね。
つまり、家計の管理負担が減るということです。
食費や住宅ローン、教育費や公共料金、保険料など、さまざまな生活費の支払い管理、費用の見直しについて、働きながら一人でなんでもかんでも管理するのはとても大変です。
そこで家計を夫婦で別にするというのは大きなメリットといえます。
もうひとつのメリットは、『個人で自由に使えるお金が増える』ということです。
夫婦といえどもそもそもは他人です。自分で自由にお金を使いたい時だってありますよね。
たとえば仲間との付き合いで急にお金が必要というときもあるでしょう。
または、へそくりとして月に数万円ずつ運用するということを考えているという人だっていらっしゃるでしょうね。
そんなときにいちいち家族の了承を得てお金を使うのは、たいへん面倒くさくてストレスもたまってしまいます。
そこで、家計を夫婦で別にしておくと相手に気を使うことなく自由にお金を使えますね。
家計を夫婦別にするデメリット!
大きなデメリットは、家族という単位で考えると『お金がたまりにくい』点があげられます。
そもそも家計を夫婦で別にしているということは、基本的に『お互いにお金の使途に対して干渉しない』ということを意味しています。
夫婦のどちらかが浪費家ということであれば、家族で合算した場合に「少しもお金がたまっていなかった」と後からわかるケースもありますよね。
もう一つのデメリットは、自分の収入の範囲内でしか管理ができないために、『家計全体に関心が行き届かない』点も挙げられます。
仮に夫婦どちらかが仕事を休職したり、退職した場合には、当然のことながら収入のあるほうが多額の生活費を負担することになって、一気に生活環境を変えざるを得なってしまいます。
これまで個人レベルで支出を管理していたのに、急に家族レベルでの支出を管理するとなれば、支出面での急激な生活変化に対処しにくくなってしまいます。
結局『家計を夫婦別にすること』はいいの、悪いの?
上記に書いたように、家計を夫婦で別にした場合にメリットもあればデメリットもあるわけですね。
なので、家計を夫婦別にするほうがいいのか悪いのかと一概に判断することはできません。
もしも家計を夫婦別にするのであれば、夫婦お互いで『支出に関するルール』を事前に決めておくことが何よりも大事だといえます。
その際に、夫婦がそれぞれ『どのように今後の生活プランを描いているのか』を話し合って無理のないルールを決めることです。
また、今後片方の考えを一方的に押し付けるのはおススメしません。ケンカの元にもなりかねませんし、下手したら離婚レベルの話になってしまうかもしれません。
その他に、お互いの毎月の収入がどれだけなのか知らせておくことです。
そもそも、相手に収入額を知られるのが嫌ということで家計を別にしたのであれば、だいたいの額でもかまわないので伝えることです。
これは、夫婦が互いに収入の額を知っておくとで家計全体の収入規模がつかめ、不測の事態にも対処することが可能です。
家計の問題は夫婦生活を行う上でとても大事な問題です。
お互いが歩み寄ってよりよい夫婦生活を築く一助としてこの記事を読んでいただければ幸いです。