お給料をもらっていても、確定申告が必要な場合があるのはご存知ですか?
うっかりの申告忘れで追徴金など取られたり、還付されるはずのお金をもらいそこねたりする場合がありますよ。
そこで今回は、現役経理担当の私が『主婦やパートさんが確定申告をしなければならない場合』について説明していきますね。
主婦なのに確定申告が必要?
まず主婦の方についてですが、確定申告すればお金が戻ってくる場合がいくつかあります。
一つは、医療費控除です。これは主婦だけに限りませんが、医療費が高額だった場合です。
多くの方は健康保険の「限度額適用認定」を受け、入院しても高額の医療費を支払うことのないようにしているでしょう。
しかし、この制度を利用せずに高額な医療費を1年の間に払った人は、確定申告すると控除ができるのです。
これには生計を一つにしている家族も含めますが、医療費明細や領収書などが分かるものが必要となるので、当てはまる場合にはきちんと明細が分かるものを保管しておかなければなりません。
二つ目は、寄付をした時です。
認定された国や公共団体などに寄付をしたとき、確定申告の控除対象となります。
これには、最近増えている「ふるさと納税」も対象となりますので、こちらも領収書を保管しておきましょう。
他にも、在宅ワークやネットオークション等で収入が33万円を超えた場合は確定申告が必要となります。
「主婦だから」と申告しないままでいると、損することも得することもありますが、きちんと収入と支出を把握しておきましょうね。
ダブルワークのパートさんの確定申告
中には掛け持ちでパートをしている方もいらっしゃるでしょう。
年末調整はどちらか一社でしかできないので、当てはまる方は確定申告が必要です。
ほとんどの方は、主とする勤務先の方が収入が大きいのでそちらに年末調整をお願いしますよね。
税金の計算は、主とする勤務先で扶養の範囲内で働いていても、掛け持ちで働いている会社の収入も合算しなければならないのです。
なので、掛け持ちしている方の収入はご自身で確定申告しなければいけません。その合算金額によって追徴所得税や住民税がかかるので、税務署は見逃してくれませんよ。
源泉徴収票さえあればパソコンからでも確定申告はできるし、難しい手続きも無いのでちゃんと申告をしましょうね。
主婦やパートが確定申告をしなければいけない条件!-まとめ-
- 主婦でも確定申告する場合がある。医療費明細や寄付、在宅ワークなどの明細は保管しておくこと。
- ダブルワークのパートさんは確定申告が必要。両社の源泉徴収票をそろえて申告すること。
実は、私は正社員でありながらダブルワークしています。安月給なので…(泣)
しかし、本職が経理労務なので税金や保険の仕組みを理解しているし、法改正にも敏感なので事前に対策を取ることができますよ。
最近はマイナンバー制度が始まったということで、実はダブルワークしているという人が何人も秘密裏に相談に来ました(笑)
社内では私しか知るすべがなかったので、私はきちんと確定申告をしていました。
しかし、他の従業員は気が気ではなかったのでしょう。
私は、自分が内緒でダブルワークしている後ろめたさもあって、副業のことは秘密にしてあげるし最善の方法を教えるようにしています。
今まで、専業主婦やパート勤務で所得を申告しなくても何もなかった方も、マイナンバー制度によって少しの収入や申告漏れも早急に明らかになる可能性があります。
自分の収入と支出をきちんと把握し、面倒だと思っても確定申告をしてくださいね。